- からす
- I
からす【嗄らす】〔「涸(カ)らす」と同源〕声を使いすぎたり, のどを痛めたりして, かすれ声にする。 しゃがれ声にする。II
「声を~・して叫ぶ」
からす【枯らす】〔「涸(カ)らす」と同源〕植物を枯れさせる。III「盆栽の松を~・す」
からす【涸らす】(1)水を汲み尽くす。「井戸の水を~・す」
(2)水気をなくする。 乾燥させる。「鰹節でも~・しておくようなことを言つて/二人女房(紅葉)」
(3)使い尽くしてなくす。IV「才能を~・す」「資源を~・す」
からす【烏・鴉】(1)スズメ目カラス科の鳥のうち, 大形でくちばしが大きく, 全体に黒色のものをいう。 日本ではハシブトガラスとハシボソガラスが全国に普通。 全長50~60センチメートルで, 羽には光沢がある。 田園や人家近くにすみ, 雑食性で何でも食べる。 古くから, 神意を伝える霊鳥とされたが, 現在は凶兆を告げる鳥と考えられることが多い。(2)〔カラスの性質に似通うので〕(ア)口やかましい人。 (イ)物忘れのひどい人。 (ウ)意地汚い人。 (エ)うろついている人。「旅~」
~が鵜(ウ)の真似(マネ)⇒ 鵜の真似をする烏(「鵜」の句項目)~に反哺(ハンポ)の孝あり〔「小爾雅(広鳥)」より。 烏が成長ののち, 親鳥の口に餌を含ませて養育の恩に報いるということから〕子が親に孝行することのたとえ。~の頭(カシラ)白く、馬(ウマ)角(ツノ)を生ず⇒ 烏の頭白くなる~の頭(カシラ)白くなる〔秦(シン)に捕らえられた燕(エン)の大子丹が帰郷を願い出たとき, 秦王が, 烏の頭が白くなり馬に角が生えたら許してやろうと言ったという「史記(刺客列伝賛注)」などの故事から〕ありえないことのたとえ。 烏頭変毛。~の行水(ギヨウズイ)入浴時間の短いたとえ。~の雌雄(シユウ)⇒ 誰か烏の雌雄を知らん(「誰」の句項目)~の鳴かぬ日はあれど毎日必ず何かが行われることを強調していう語。「~, 交通事故のない日はない」
~を鷺(サギ)⇒ 鷺を烏(「鷺」の句項目)
Japanese explanatory dictionaries. 2013.